「成績が上がる」ことは、もちろん嬉しい。でも、それ以上に感動したのが、息子が「集中できた」と自分で言った瞬間でした。
今回は、小学3年生のASD傾向のある息子が、短時間でも集中できるようになるまでの過程を、実体験ベースでリアルに紹介します。
1. 当時の息子の様子
当時の息子(小3)は、
- 5分も座っていられない
- 文章を読む前に解こうとする
- 体がぐにゃぐにゃして姿勢が保てない
- 視線が定まらず、よそ見ばかり
学校の面談でも「注意がそれやすい」と言われ、家庭では勉強のたびにイライラしてしまう毎日でした。
2. 集中力を支えた3つの工夫
① 感覚統合運動を導入
まず取り入れたのが「感覚統合エクササイズ」でした。
- 朝起きたら5分間のスターフィッシュ運動
- 帰宅後にはロッキングキャットやクロスクロール
- 体幹を整えることで「姿勢が安定 → 目線が定まる」
② 視覚支援スケジュール表
「次に何をやるのか分かるようにする」ことで、切り替えがスムーズに。
- マグネット式の「やること表」を導入
- 視覚で見通しが立つことで安心感アップ
- 勉強時間も「15分×1セット」など短く設定
③ 環境と声かけの最適化
- 机の前には何も置かない
- 周囲の音をカットするヘッドホン導入
- 声かけは「○分だけ頑張ってみよう!」など肯定的に
3. 集中が「できた!」瞬間
「お母さん、今日さ、1回も怒られないで最後までできた!」
初めて15分間、自力でZ会の思考力問題をやりきったときの言葉です。
これまで「やる前に投げ出す」ことが多かった息子にとって、この成功体験はとても大きな意味を持ちました。
4. 集中が続くようになったスケジュール(平日)
時間 | 活動 | 目的と工夫 |
---|---|---|
6:30 | 起床・スターフィッシュ運動 | 朝の覚醒と感覚調整 |
15:00 | 帰宅・おやつタイム | 気持ちの切り替え |
15:30 | クロスクロール+勉強開始 | 体を整えてから短時間集中 |
15:45 | 計算カード+Z会15分 | タイマーで区切る |
16:15 | 自由時間(ゲーム・外遊び) | 遊びもスケジュールに明記 |
5. 使用アイテム・おすすめ教材
- ▶ タイマー付き学習時計
- ▶ スケジュール支援カードセット
- ▶ Z会 小学生コース(思考力ワーク)
6. 成績よりも大切にしたい「集中する感覚」
私たち親が見てしまいがちなのは、テストの点数や通知表。でも、それよりも、子どもが「自分でやれた!」と思える経験が、長い目で見て何倍も価値があると実感しました。
集中できるようになってから、息子は「できることが増えた」と自信を持つようになりました。そして結果的に、テストの点数も自然とついてくるように。
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