はじめに:感覚統合が学習に与える影響とは?
発達グレーやASD傾向の子どもたちにとって、ただ机に向かって勉強するだけではなかなか集中が続かなかったり、文章を読み飛ばしてしまったりという課題があります。
そんな時に注目したのが「感覚統合エクササイズ」です。
感覚統合とは、身体が外部からの刺激(視覚・聴覚・触覚・前庭感覚・固有受容感覚など)を正しく受け取り、処理し、適切に反応する能力のこと。
これがうまくいかないと、学習の集中力や姿勢の維持、認知機能に影響が出ると言われています。
我が家で始めた感覚統合エクササイズ
我が家の息子はASD傾向があり、姿勢が不安定で集中力が続かないことに悩んでいました。
そこで、専門家のアドバイスも受けながら自宅でできる感覚統合エクササイズを毎日取り入れることに。
例えば、
- スターフィッシュエクササイズ(仰向けで手足を広げ、深呼吸する)
- クロスクロール(手と反対側の足を交互に動かすクロス運動)
- ホモラテラルクローリング(同側の手足を同時に動かす運動)
これらを1セット3分程度、毎日続けるようにしました。
取り組みの効果を感じた3つのポイント
1. 集中力が伸びてきた
感覚統合エクササイズを始めて1ヶ月ほど経つと、勉強に向かうときの姿勢がしっかりしてきて、机に座っていられる時間がぐっと増えました。
「5分やったらタイマーが鳴る」という短時間設定の勉強も、以前より抵抗なく取り組むようになりました。
2. 読み飛ばしや指示の聞き逃しが減った
以前は文章を読む時に読み飛ばしが多く、問題の指示を理解できないことがありました。
感覚統合エクササイズで体の感覚が整ったことで、文章を読む時の集中力が上がり、注意力も改善されました。
3. 自己肯定感が少しずつ育った
「できた!」という成功体験が増えたことで、学習への意欲や自信も見られるように。
「まだできない」部分もありますが、前向きな気持ちが増えたのは大きな変化です。
取り組み時の工夫と注意点
親も一緒にやることが継続の鍵
子どもだけに任せると続きにくいため、親子で一緒にやるのがおすすめ。
親がやると、子どもも「自分だけじゃない」と安心感が増します。
無理せず短時間を毎日
1回に長時間やるよりも、1日数回に分けて3分ずつ行う方が効果的。
疲れた時は休み、体調に合わせて調整してください。
動きの正確さよりリズム感
完璧なフォームでなくても大丈夫。
動きのリズムを意識し、楽しむことを優先しましょう。
専門家の意見や感覚統合の重要性
感覚統合療法は発達障害支援の現場でも注目されています。
専門家は、「感覚のズレが学習や行動の課題を引き起こすことがあるため、感覚を整えることは基盤作りに重要」と話します。
我が家も療育センターで教わった基本的なエクササイズを日課に取り入れ、
家庭でできるサポートとして非常に役立っていると感じています。
感覚統合エクササイズに役立つおすすめ教材・グッズ
- バランスボール(座ることで体幹が鍛えられ集中しやすくなる)
- バランスストーン(足元のバランス感覚を鍛える)
- タイマー(短時間集中の目安に)
- 柔らかいマット(安全に体を動かせる環境作り)
まとめ:感覚統合エクササイズで変わったこと、これからの展望
感覚統合エクササイズを日常に取り入れたことで、息子の学習態度や集中力、自己肯定感に良い変化が現れました。
もちろん、すぐに劇的な改善はありませんが、継続することで確実に土台が作られていると実感しています。
これからも家庭学習の中で「体と心のバランス」を整える取り組みを続け、息子の成長を支えていきたいと思います。
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